👗 ファッションアプリを開いた目的は、夏に着たいワンピースを探すこと。それなのに、決済画面にはベーグルやクッキー、人気ベーカリーの限定セットまで並んでいる……。最近、韓国の20代・30代女性の間では、そんな不思議でおいしい買い物が日常になりつつあります。
🥐 ABLY(エイブリー)、29CM(29センチ)、ZIGZAG(ジグザグ)など、韓国を代表するファッションECプラットフォームが相次いでデザートカテゴリーを強化しています。服とパン。一見すると別々の世界に見えますが、実は「自分の好みを表現する」という共通点で、しっかり手をつないでいるのです。

韓国で広がるパン屋巡りと「パンケティング」ブーム
🍞 韓国では今、有名ベーカリーを訪ね歩く「パン屋巡り」が、旅行やカフェ巡りと並ぶ人気の趣味になっています。遠くの街まで足を運び、限定パンを購入し、きれいに並べてSNSへ投稿するところまでが一つの楽しみです。
📊 市場調査会社エムブレイントレンドモニターの調査では、回答者の92.7%がパンを好むと答え、71.6%が「おいしいパンを探して食べること」を趣味として認識しているとされています。さらに55.3%は、パンで有名な地域へパン屋巡りに出かけたいと回答しました。
✨ つまり現在のパンは、朝食やおやつとして空腹を満たすだけの存在ではありません。「私はもちもち食感が好き」「低糖質スイーツを選びたい」「知られていない個人店を発掘したい」といった、自分らしさを表現するライフスタイル商品へと進化しています。
🛍️ ファッションプラットフォームは、ここに大きな可能性を見つけました。服を選ぶときの感覚も、パンを選ぶときのこだわりも、結局は「何が自分らしいか」を探す行動です。おしゃれと食欲が、スマホの買い物かごの中で出会ったのは、ある意味とても自然な流れなのかもしれません。
ABLYのデザート戦略は「全国の人気パンを手軽に買う」
🚚 ABLYが力を入れているのは、全国の有名ベーカリーを一度に楽しめるオンライン企画です。望遠や聖水など、ソウルの人気エリアにある店舗だけでなく、大田や釜山のローカルベーカリーまで参加地域を広げています。
📦 ABLYの大きな強みは、複数の人気商品をまとめて購入できる利便性です。以前は店舗ごとに注文し、それぞれ送料を支払わなければならないケースも少なくありませんでした。しかし、企画展を利用すれば、アプリの中で比較しながら一度に購入できます。
⚡ 特に注目されたのが、注文開始直後の驚くべきスピードです。一部の企画では、アプリを開いてから最初の注文が完了するまでの平均時間が約8秒を記録したとされています。
🎫 これは、人気商品を巡ってクリック競争が起こる「パンケティング」という言葉が似合う状況です。パンとチケット販売を組み合わせた表現で、人気ベーカリーの商品がコンサートチケットのような勢いで売れていく現象を表しています。
🥯 長い行列に並ばなくても、遠くの店舗まで移動しなくても、スマホから話題の商品を購入できる。ABLYはパンそのものだけでなく、「パンを買うために必要だった時間と手間」まで短くしているのです。
29CMはパンもファッション誌のように紹介する
🎨 29CMのデザート戦略は、ABLYとは少し異なります。商品の数や購入スピードだけを前面に出すのではなく、ブランドの背景や作り手の哲学、味わい、食感まで丁寧に紹介します。
📖 画面を眺めていると、パンの商品ページというより、デザイナーズブランドを紹介するファッションマガジンを読んでいるような感覚になります。小麦の香りやクリームの口当たりまで、文章と写真がそっと手を引き、購入ボタンへ案内してくるのです。
🏠 29CMはオンライン販売だけでなく、聖水洞でポップアップストア「29 SWEET HOUSE」を展開するなど、オフラインでの体験づくりにも力を入れてきました。画面上で知ったブランドを実際の空間で体験できるため、商品への印象がより強く残ります。
📈 こうした感性重視のキュレーションが支持され、デザートカテゴリーの取引額は上半期に前年同期比691%増加したとされています。数字だけを見ると、パンが自らランウェイへ登場し、主役の座を奪ったような勢いです。
☕ 29CMでパンを購入する人は、単に甘いものを探しているわけではありません。お気に入りのお皿に盛り付け、コーヒーを淹れ、自宅で小さなカフェ時間を完成させる。商品だけでなく、その商品と過ごす時間まで選んでいるのです。
ZIGZAGは話題のデザートを日常商品へ変える
🍰 ZIGZAGはデザートを一時的なイベント商品ではなく、いつでも購入できる常設カテゴリーとして育てています。最大の特徴は、SNSで生まれた流行を素早く商品ラインナップへ反映するスピードです。
🍪 最近話題のドバイ風もちもちクッキーをはじめ、低糖質キャンディや高タンパク質ベーグルなど、トレンド性と健康志向を組み合わせた商品も積極的に取り扱っています。
🌿 甘いものは食べたいけれど、糖質やカロリーも気になる。そんな少し欲張りな気持ちに応える「ヘルシープレジャー」商品は、自己管理に関心の高い若い世代と相性抜群です。
📱 ファッションの流行が毎シーズン変化するように、デザートの人気もSNSを中心に目まぐるしく移り変わります。ZIGZAGは、その変化を素早くつかみ、「今食べたいもの」をすぐ購入できる環境を整えました。
📊 その結果、上半期のベーカリーカテゴリー取引額は前年同期比32%増加したとされています。ZIGZAGは話題の商品を探し回る手間を減らし、デザート購入を日常のショッピングへ溶け込ませています。
なぜファッションアプリでパンが売れるのか
💡 ファッションアプリでデザートが売れる理由は、単に利用者の多くが甘いもの好きだからではありません。ファッション、コスメ、インテリア、デザートは、すべて「自分の好み」を形にする商品だからです。
👚 今日着る服を選ぶことも、休日に食べるパンを選ぶことも、自分の気分を整える小さな行動です。特別な日でなくても、お気に入りの服やデザートがあれば、平凡な一日が少しだけ明るく見えることがあります。
🧁 また、デザートはファッション商品よりも比較的購入頻度が高く、気軽に買いやすいジャンルです。服を毎週購入しない利用者でも、新しいクッキーやベーグルなら「今週のご褒美」として買い物かごに入れやすくなります。
🔄 プラットフォーム側にとっては、利用者がアプリを開く回数を増やせるという利点があります。新作の服を探す日だけでなく、朝食用のベーグルや週末のおやつを探す日にも訪れてもらえるためです。
ABLY・29CM・ZIGZAGの戦略の違い
🔍 3つのプラットフォームは同じデザート市場を狙っていますが、アプローチには明確な違いがあります。
🚚 ABLYは、全国の人気ベーカリー商品をまとめて注文できる配送利便性を強みにしています。行列や移動時間を減らし、人気商品を効率よく購入したい利用者に向いています。
🎨 29CMは、商品とブランドの物語を丁寧に伝える感性キュレーションが中心です。まだ知られていない店を発見したい人や、商品の背景まで楽しみたい人に魅力的な構成です。
⚡ ZIGZAGは、SNSで流行しているデザートや健康志向の商品を素早く取り入れます。最新トレンドを逃したくない人や、服と一緒に日常のおやつも購入したい人に便利です。
目指しているのは総合ライフスタイルプラットフォーム
🌏 ファッションEC各社がデザートに力を入れる最終的な目的は、パンの売上だけではありません。利用者の服装、メイク、食事、休日の過ごし方まで提案する「総合ライフスタイルプラットフォーム」へ進化することです。
🧩 一人の消費者が好きなファッション、コスメ、雑貨、食べ物には、共通する雰囲気や価値観があります。プラットフォームがそれらを理解できれば、「この服が好きな人には、この焼き菓子も合いそう」といった、より細かな提案が可能になります。
🛒 その結果、利用者にとってアプリは単なる通販サイトではなく、自分でも気づいていなかった好みを発見する場所になります。買い物かごは商品を入れる箱から、自分らしい暮らしを集める小さな部屋へと変わっていくのです。
まとめ:これからはパンもコーディネートする時代
🥖 ABLY、29CM、ZIGZAGがデザート市場へ進出している背景には、パンを趣味やライフスタイルとして楽しむ消費文化の広がりがあります。
✨ ABLYは利便性、29CMは感性、ZIGZAGはトレンド対応力を武器に、それぞれ異なる方法で利用者の食欲と好奇心を刺激しています。
☕ 服を選び、コスメを眺め、最後にコーヒーに合うパンまで買う。そんな買い物は、もう不思議な寄り道ではありません。自分の暮らしを、自分の好きなものでコーディネートする新しいショッピングスタイルなのです。
🛍️ 次にファッションアプリを開いたとき、買い物かごの中でワンピースの隣にクッキーが座っていても驚かないでください。きっとそのクッキーは、「私も今日のコーディネートの一部です」と、すました顔をしているはずです。


댓글